中嶋  :質問に答えるのも、これで三日目か。こんな面倒なものは今日で終わらせるぞ。
伊藤  :……中嶋さんが俺に手を出さなければ、昨日で終わったのに。
中嶋  :最初にお仕置きを強請ったのはお前だ。自ら脚を広げて腰を振り、淫らに俺を欲しがった
    のはどこの誰だ?
伊藤  :……っ……でも、本はと言えば、それは中嶋さんが……!
中嶋  :お前は俺が触れただけで感じるのか?
伊藤  :……はい。
中嶋  :そうか……なら、始めるぞ。

76 エッチ中に相手に言って欲しい言葉は?
伊藤  :うっ……言って欲しくない言葉なら一杯、あるのに……
中嶋  :ほう? たとえば?
伊藤  :俺が恥ずかしくなる様なことです。今、何をしてるとか、どうなってるとか……
中嶋  :成程……お前はそういうことを言って欲しいのか。覚えておこう。
伊藤  :違います。
中嶋  :なら、自分で言いたいのか。いやらしい子だ。
伊藤  :違っ……俺が本当に言って欲しいのは……名前です。
中嶋  :意識の底まで快楽に溶けたお前に言葉は殆ど残っていないからな。それしかわからない
    か。
伊藤  :はい……だから、中嶋さんの声で俺の名前を呼んで下さい。
中嶋  :良いだろう。
伊藤  :あの……中嶋さんは?
中嶋  :お前は、いつも言っているだろう?
伊藤  :……?
中嶋  :わからなければ、それでも良い……また言わせるだけだ。俺が欲しい、と。

77 エッチ中に相手が見せる顔で好きな顔はどんなの?
伊藤  :えっ!? あの……俺……してるときのことは……良く覚えてません。
中嶋  :だろうな、あの状態では。
伊藤  :で、でも、中嶋さんが俺を大切に愛してくれてるのはわかります。はっきりとは言えないけ
    ど、そういうときに俺を見てる中嶋さんの顔は好きです。
中嶋  :お前も、なかなか良い顔をするときがある。
伊藤  :本当ですか?
中嶋  :ああ、情欲に蕩けたお前は昼の姿からは思いもしない、艶やかなまでに匂い立つ色香を
    放っている。あれほど見事に男を誘う花は見たことがないな。
伊藤  :そ、それは中嶋さんだからです。中嶋さんが好きだから……だから、自然とそんな顔にな
    るんだと思います。
中嶋  :そうか……ふっ。

78 恋人以外ともエッチしても良いと思う?
伊藤  :俺は中嶋さんでないと嫌だけど……中嶋さんは?
中嶋  :どうだと思う?
伊藤  :……
中嶋  :嫌なのか?
伊藤  :……良くわかりません。だって、俺、中嶋さんに比べたら……その……こういう経験は不
    足してるから……中嶋さんが他の人が良いって思うなら……仕方ないです……
中嶋  :お前がそういう考えなら、俺も気が楽だな。
伊藤  :……っ……
中嶋  :……知っているか、啓太? アブサンは一度、好きになったら手放せないと言われてい
    る。独特の味と香りに加え、あの外観だからな。しかも、ツヨンは習慣性が強い。
伊藤  :……そうなんですか……
中嶋  :アルコール濃度が高いので水で薄めることも多いが、そうすると白濁する。だから、あの
    鮮やかに美しい緑を楽しむにはアブサン・スプーンに乗せた角砂糖に垂らして口に含む方
    が良い。だが、これを黄色いアニス系や茶色いパスティス系でしても面白くない。そこには
    色彩(いろ)の妙がないからだ。この飲み方は、本物のアブサンでこそ生きる。俺は、それ以
    外でしようとは思わない。
伊藤  :……そうですね。でも、俺、あまり飲めないから……
中嶋  :はあ……全く……手間の掛かる……啓太……っ……
伊藤  :あ、んっ……中嶋、さんっ……っ……あっ……

79 SMとかに興味はある?
伊藤  :ふ、あ……中嶋、さん……
中嶋  :ふっ、お前はクルクルと本当によく表情が変わる。見ていて全く飽きない……だから、俺
    はお前を苛めてしまうのかもしれないな、その変化をもっと引き出したくて。
伊藤  :……っ……中嶋さんが、そういう趣味なのは知ってますけど、俺は違います。だから、あ
    まり苛めないで下さい。
中嶋  :だが、素質はある。それをもっと伸ばしてみたくはないか?
伊藤  :素質って、まさか……い、嫌ですからね、中嶋さん! 俺、痛いのは嫌です!
中嶋  :だが、それもお前は感じるだろう?
伊藤  :や、やだっ、中嶋さん! 俺を鞭でぶったりしないで!
中嶋  :そんなことはしない。今まで俺がお前の身体に傷をつけたことはないだろう? 無駄に労
    力を使わずとも、嗜虐性を満足させる方法は幾らでもある。
伊藤  :良かった。でも、凄く中嶋さんらしい考え方です……俺としては複雑だけど。あっ、だから、
    滅多にキス・マークも付けないんですか? 俺の身体を綺麗なままにしておきたいから。
中嶋  :さあな。だが、自分のものだとわかっているのに態々印を付けることはないだろう。
伊藤  :でも、キス・マークを付けるために口づける姿って、何だか誓ってる様に見えませんか? 
    だから俺、たまに一つくらいなら……付けて欲しいです。
中嶋  :なら、今、付けてやろう。
伊藤  :どこにですか?
中嶋  :稀に見る上質で密度の濃いこの肌に誓うのなら、ここしかないだろう。項から肩甲骨の線
    を緩く辿っていった先……お前からすると左肩の裏辺りだ。
伊藤  :あ……
中嶋  :どうした?
伊藤  :いえ……今、一瞬、前にも後ろにも中嶋さんがいる気がして……
中嶋  :言葉だけで感じたのか?
伊藤  :そんなこと……っ……はい。
中嶋  :……良い子だ……
伊藤  :あっ……っ……

80 突然、相手が身体を求めてこなくなったらどうする?
中嶋  :ふっ、白い肌と朱の対比が見事だな……悪くない。
伊藤  :何か……そこだけ凄く熱いです、中嶋さん……
中嶋  :肩からシャツを滑らせたしどけない姿でそんなことを言うとは……誘っているのか、俺を?
伊藤  :……そう取られても良いです。
中嶋  :ほう? 珍しく素直だな。
伊藤  :俺にそのつもりはありません。でも、中嶋さんが俺を求めてくれるのは嬉しいから……
中嶋  :まだ先刻のことが引っ掛かっているのか?
伊藤  :……
中嶋  :お前はいつもそうして待っている、俺が何を言い……何を言わなくとも。
伊藤  :……駄目ですか?
中嶋  :いや、今はそれで良い。お前が希望を律する知恵を身に付けるまで……

81 強姦をどう思いますか?
伊藤  :絶対、嫌に決まってます。力で人を従わせようとするなんて……!
中嶋  :未遂だが、お前は経験者だから実感が籠もっているな。
伊藤  :うっ……
中嶋  :態々罪を犯して得るのは一時の快楽のみとは……全くリスクに合わない犯罪だな。
伊藤  :そもそも、リスクに見合う犯罪なんてないです。結局、被害者も加害者も全く報われず、た
    だ辛い記憶が残るだけです。
中嶋  :なら、不用意に隙は見せないことだ。そんなこともわからない馬鹿は幾らでもいる。さっさ
    と次の質問に進むぞ。
伊藤  :……中嶋さん、少し機嫌悪い。もしかして、あのときのことを思い出したから? でも、それ
    で怒るってことは、やっぱり中嶋さんは俺のこと……

82 エッチで辛いのは?
中嶋  :辛いと言うより、面倒なのが……
伊藤  :洗濯ですか?
中嶋  :それはお前だろう。いや、お前の場合は恥ずかしさが先に立っている様だな。以前、篠宮
    がマメに洗濯するお前を褒めたら顔を真っ赤にして照れていたと言っていたからな。
伊藤  :だって、それは……なら、中嶋さんは何なんですか?
中嶋  :篠宮だ。
伊藤  :えっ!? 篠宮さん……?
中嶋  :ああ、点呼後に出歩いていると煩いからな。
伊藤  :でも、中嶋さんは今まで見つかったことないですよね、和希はよく捕まるけど。運が悪いの
    かな。
中嶋  :そうではない。篠宮は弓道で鍛えられた精神力で常に空気の流れを読んでいる。だから、
    遠藤がマスター・キーを使って幾ら静かに寮内へ潜り込んでも、篠宮には手に取る様にわ
    かる。大声で騒いでいるのと同じだからな。
伊藤  :凄いですね、篠宮さん……あっ、だから、面倒なんですね。
中嶋  :ああ、俺でも篠宮に悟られない様にするには相応の労力を要するからな。
伊藤  :なら、今度から俺が中嶋さんの部屋へ行きます。俺、運が良いから大丈夫です。今まで
    だって、まだ一度も見つかったことがありません。
中嶋  :そして、朝になってから自室へ戻るのか?
伊藤  :はい……駄目、ですか?
中嶋  :いや……だが、朝の弱いお前が目を醒ます頃には他の者も大勢、起きている。俺の部屋
    から出れば必ず誰かの目に留まるだろう。
伊藤  :あっ……!
中嶋  :堂々と朝帰りとはな……ふっ、淫乱な子だ。まあ、俺はそれでも構わない。お前は処構わ
    ず男を誘うから多少の虫除けにはなるだろう。早速、今夜から――……
伊藤  :そ、そんなのやだ~!

83 今までエッチした場所で一番スリリングだったのはどこ?
伊藤  :中嶋さん、やっぱり今まで通りにして下さい! そんなことになったら、俺っ……!
中嶋  :だが、翌日のことを思って意識を飛ばし過ぎないよう堪えれば堪えるほど、お前は益々敏
    感になり、最高の快楽を味わえるだろう。俺も、お前のそういう姿は嫌いではない。今まで至
    る場所でお前を抱いたが、いつも文句を言っていただろう? 誰かに見つかったらどうする、
    と。俺の部屋ならそんな心配もなく、お互い心ゆくまで楽しめる。まさに一石二鳥だな。
伊藤  :そんなことありません! 他の場所の方が断然、スリルがあって良いです! いつだった
    か、サーバー棟へ続くわき道の陰で服を脱がされて、和希に見つかるんじゃないかと緊張と
    不安で必死に声を殺してたときの方がよっぽど感じました!
中嶋  :そうか?
伊藤  :はい! だから、お願いします、中嶋さん! もう文句は言わないから……俺、中嶋さん
    の部屋以外ならどこでも良いから……お願いします、中嶋さん!
中嶋  :はあ……そんな涙目で縋りついてお強請りされては、俺もきいてやらない訳にはいかない
    な。
伊藤  :なら……!
中嶋  :ああ、良いだろう。今まで通りにしてやる。全く……我侭な子だ。
伊藤  :有難うございます、中嶋さん!
中嶋  :……ふっ。

84 受けの側からエッチに誘ったことはある?
伊藤  :そんなこと……そう取られても仕方ないときはあるかもしれないけど、自分からなんて恥
    ずかしい真似、俺には……
中嶋  :なら、この状況をどう説明する?
伊藤  :……?
中嶋  :ジャケットを脱いでシャツをはだけさせ、こんな乱れた格好で俺に抱きついて誘っていない
    と本当に言えるのか?
伊藤  :そ、それは……あっ……
中嶋  :ほら……背筋を軽く指で辿るだけでお前の瞳はもう情欲に濡れ、口唇は期待に震えてい
    る。キスが欲しいのか?
伊藤  :はい……んっ……あ、ふっ……っ……

85 そのときの攻めの反応は?
伊藤  :あ……中嶋、さん……
中嶋  :ふっ、俺は優しいからな。お前の誘いには、いつでも速やかに応じてやる。嬉しいだろう?
伊藤  :はい……
中嶋  :それで……キスだけで良いのか?
伊藤  :嫌……もっと一杯……他のことも、して下さい……
中嶋  :たとえば?
伊藤  :……触って。
中嶋  :どこを?
伊藤  :……っ……ここ……
中嶋  :ここを、どうして欲しい?
伊藤  :あっ……して……いつもの、様に……
中嶋  :いつもの様にとは?
伊藤  :ああっ……っ……つ、摘んで……捏ねて……
中嶋  :こうか?
伊藤  :はあ、んっ……あっ……ああっ……
中嶋  :身悶えするほど良いのか? ああ、ここも苦しそうだな。
伊藤  :ん、ああっ……やあっ……焦らさない、で……
中嶋  :別に焦らすつもりはない。ただ、服が邪魔しているだけだ。
伊藤  :な、なら……脱がせて……あっ……ああ……

86 攻めが強姦したことはある?
伊藤  :あ……はあ、んっ……っ……中嶋、さんっ……もっと……ああっ……
中嶋  :ふっ、まだ日のある内から男の膝に跨り、手淫に興じるとはいやらしい子だ。
伊藤  :違っ……あ、ああっ……!
中嶋  :違う? なら、今、俺の手を濡らしているものは何だ?
伊藤  :やあっ……そこっ、触らないでっ……!
中嶋  :そうか。
伊藤  :……っ……あ……中嶋、さん……?
中嶋  :どうした、そんな顔をして? 触らるなと言ったのはお前だろう? 安心しろ。俺はお前の
    意思に反して抱くことはしない。
伊藤  :……でも……お仕置きのときは……
中嶋  :あれはお前をよがらせるだけだ。この部屋で初めてお仕置きをしたときも最後まではしな
    かっただろう? 今日はお仕置きをする理由もない。だから、気が変わったのなら遠慮なく
    言えば良い。
伊藤  :……っ……
中嶋  :帰寮したら、今夜はお前の課題でも見てやろう。確か英語のレポートが――……
伊藤  :嫌っ、中嶋さん……!
中嶋  :どうした、啓太、そんなに俺に抱きついて。何か言いたいことがあるのか?
伊藤  :……やめないで……続き、して……
中嶋  :だが、もう触れて欲しくないのだろう?
伊藤  :そうじゃなく、て……気持ち良かったから……だから、俺、我慢出来なくて……
中嶋  :可愛いことを言う。なら、続けてやろう。次はどこを、どうして欲しい?
伊藤  :……っ……ここ、に……この指……入れて……
中嶋  :こうか?
伊藤  :ん、ああっ……あっ……ああっ……
中嶋  :ふっ、早速、俺の指に絡みつき、内に取り込もうと蠢いている。わかるか、啓太? ここ
    に、俺の付けた印がある。
伊藤  :あっ……熱、いっ……肩っ……あ、あっ……
中嶋  :熱いのは肩だけではないだろう?
伊藤  :あ、ああっ……んっ……あっ、やあっ……中嶋、さんっ……!
中嶋  :なら、最後に何を言えば良いかわかるな?
伊藤  :ああ、んっ……はい……中嶋、さんっ……っ……中嶋さん、がっ……欲しいっ……
中嶋  :良いだろう。力を抜け、啓太。
伊藤  :う、んっ……あっ……は、ああっ……!
中嶋  :……っ……

87 そのときの受けの反応は?
伊藤  :あっ……ああっ……中嶋、さんっ……好きっ……中嶋さんっ……
中嶋  :もっと、腰を落とせ……
伊藤  :ん、ああっ……あっ……深、いっ……ああっ……
中嶋  :啓太……っ……
伊藤  :ふっ……んっ……はあ、んっ……ああ……ああっ……
中嶋  :俺を、見ろ……
伊藤  :あ、ああっ……っ……あっ……中嶋、さんっ……もうっ……!
中嶋  :まだだ……啓太っ……
伊藤  :やあっ……あっ……はあ、ああっ……!
中嶋  :……っ……!

88 『エッチの相手にするなら……』という理想像はある?
伊藤  :……中嶋、さん……
中嶋  :気がついたか。
伊藤  :はい……あっ、すいません。俺、中嶋さんの上に乗って……
中嶋  :問題ない。暫くこうして横になっていろ。
伊藤  :……でも……重くないですか?
中嶋  :いや。
伊藤  :なら、遠慮なく……ふふっ。
中嶋  :啓太、笑っていられるのは今の内だけだ。お前のせいで、また質問を終わらせられなかっ
    たからな……今夜はお仕置きだ。
伊藤  :そんな……なら、今から続きしませんか? 俺、まだ動けないけど、それくらいなら出来ま
    す。
中嶋  :……まあ良いだろう。終われば、多少は減刑を考慮してやる。
伊藤  :減刑……なら、絶対、今日中に終わらせます! 次の質問は……わっ、また何でこんな
    ……
中嶋  :ふっ、しっかり楽しんでおきながら、今更、照れることもないだろう。
伊藤  :……そう、ですね。俺にはそういう理想はありませんから。だって、中嶋さんがいるし……
    俺、夢に見る理想より、現実にいる中嶋さんの方が良いです。中嶋さんは……?
中嶋  :幻に興味はない。お前で充分だ。

89 相手は理想に叶ってる?
伊藤  :……中嶋さん。
中嶋  :何だ?
伊藤  :俺、これから先もずっと傍にいたいから、中嶋さんが現実に失望しない様に頑張ります。
中嶋  :ああ……お互いにな。
伊藤  :……? 俺が中嶋さんに失望するなんて絶対にないです。
中嶋  :そうか。

90 エッチに小道具を使う?
伊藤  :……っ……
中嶋  :ふっ、昨日のことを思い出したか? たまに使うと刺激的だろう?
伊藤  :そ、それは……!
中嶋  :そろそろ、お前は次のステップに進む頃合いかもしれないな。
伊藤  :次のステップって……まさか……
中嶋  :ほう? 興味がありそうだな。
伊藤  :そんなことありません。だって、俺、中嶋さん以外は嫌だから……
中嶋  :何の話をしている? 俺はお前の乱れる姿を鏡で見せてやりたいと思っただけだ。
伊藤  :えっ!? 鏡?
中嶋  :どちらの部屋にも姿見はないからな。お前も一度は見てみたいだろう? 自分がどうやっ
    て俺に抱かれているか。だが、お前はもっと実用的な物を想像したらしい。ふっ、いやらしい
    子だ。
伊藤  :……っ……!

91 貴方の『初めて』は何歳のとき?
伊藤  :……中嶋さんの馬鹿。そういうことは中嶋さんの方が詳しいのに……経験だって……俺
    はつい最近だけど、中嶋さんはず~っと前だってことくらいわかるんです。
中嶋  :ほう? さすが淫行条例に違反する淫乱だけのことはあるな。
伊藤  :えっ!? 何ですか、淫行条例って?
中嶋  :『青少年保護育成条例』の中にある、十八歳未満の男女の性行為を規制する条文の通
    称だ。
伊藤  :……あの……それに違反すると、どうなるんですか?
中嶋  :条例だから都道府県ごとに多少の違いはあるが、俺の地元の神奈川では『二年以下の
    懲役又は百万円以下の罰金』だな。
伊藤  :懲役! 罰金!
中嶋  :行為者が十八歳未満の場合は罰則を適用しないとしているものが多いが、それは単に適
    用されないだけで違反には変わりない。いやらしいことばかり考えているお前は、その内、
    補導……いや、逮捕されるかもしれないな。
伊藤  :そ、そんな! 俺、どうしたら良いんですか、中嶋さん!
中嶋  :良い子にしていろ。罰を受けるのは、悪い子だけだ。
伊藤  :でも、それで大丈夫なんですか!? だって、俺っ……!
中嶋  :啓太、お前が悪いことをしたときは俺がいつもお仕置きしているだろう? つまり、お前は
    既に罰を受けている。
伊藤  :あっ、そうか! 中嶋さんは十八歳だから、もう大丈夫なんですね。なら、これからも俺が
    悪いことをしたときはお仕置きして下さい、中嶋さん。
中嶋  :はあ……仕方がない。お前のためだからな。
伊藤  :ああ、やっぱり中嶋さんは俺のこと想ってくれるんですね。本当に素直じゃない人だけど、
    俺、中嶋さんを好きになって良かった……
中嶋  :ふっ、淫行条例違反で逮捕されるのは、寧ろ、十八歳未満の者と性行為を行った成人の
    方だが……黙っていた方が面白いな。

92 それは今の相手?
伊藤  :俺、条例違反を認めることになるからこの質問には答えられないけど、どんな法律も俺が
    中嶋さんを好きな気持ちを止めることは出来ません。愛してます、中嶋さん。
中嶋  :それで良い。俺とお前が、そのことを知っていればな。

93 どこにキスされるのが一番好き?
伊藤  :あっ、中嶋さんはどこにキスされるのが好きですか? 今は俺が中嶋さんの上に乗ってる
    から、どこにでもキスしてあげます。瞼が良いですか? それとも、喉元、鎖骨、肩……本当
    にどこでも良いですよ、中嶋さん。
中嶋  :一つずつ指で辿って楽しそうだな、啓太。
伊藤  :はい、こんな状況は滅多にないですから。俺だって、たまには中嶋さんを……ふふっ。
中嶋  :なら、ここにキスして貰おうか。
伊藤  :あ、んっ……違っ……こ、れ……キスじゃ……っ……
中嶋  :舌と絡めているのだから、これもキスだろう? 俺は指にして貰いたいだけだ。ほら、きち
    んと舌を動かせ。もっと淫らな音を立てて、俺のを舐めて、吸って、濡らしてみろ。
伊藤  :ふっ……っ……んっ……あっ……
中嶋  :そう……良い子だ。

94 どこにキスするのが一番好き?
伊藤  :……んっ……っ……ふあっ……中嶋、さん……
中嶋  :何だ?
伊藤  :……あの……キス、しても良いですか……口唇に……
中嶋  :ああ。
伊藤  :……好き……中嶋さん……っ……んっ……

95 エッチ中に相手が一番喜ぶことは?
伊藤  :あっ……んっ……っ……ああっ……!
中嶋  :お前が濡らした指で背筋を撫でただけで縋りつくほど感じるのか?
伊藤  :あ、んっ……だって……あ、あっ……中嶋さんっ……
中嶋  :ふっ、俺が何が好きか良くわかっているな、啓太。
伊藤  :んっ……何の、こと……あ、ああっ……

96 エッチのとき、何を考えてる?
伊藤  :ああ……っ……はあ、んっ……あっ……
中嶋  :本当に、いやらしい子だ。俺はお前のことだけを考えているが、お前は自ら腰を揺らして
    俺に擦りつけ、快感を追うのに夢中だな。
伊藤  :あ……俺、もっ……俺も、中嶋さんのっ……こと、だけっ……ああっ……
中嶋  :当然だ。
伊藤  :あっ……あ、あっ……

97 一晩に何回くらいやる?
中嶋  :啓太、これの答えは?
伊藤  :あ、ああっ……ふっ……ああっ……
中嶋  :人に訊かれて返事もしないとは……悪い子だ。
伊藤  :あっ……嫌っ……手、離してっ……!
中嶋  :一晩に概ね三回だが、お前はそれ以上だろう。良い機会だ。少し我慢することを覚えろ。
伊藤  :あっ……っ……や、だっ……中嶋さんっ……!
中嶋  :ふっ、瞳に大きな涙を浮かべて……そんなに辛いか?
伊藤  :う、んっ……あ、あっ……お願、いっ……中嶋、さんっ……もう、やだあっ……
中嶋  :はあ……お願いされたら聞かない訳にはいかないな。良いだろう。このまま――……
伊藤  :ん、ああっ……あっ……あ、ああっ……!

98 エッチのとき、服は自分で脱ぐ? 脱がせて貰う?
伊藤  :あ……っ……中嶋、さん……
中嶋  :全く……仕方のない子だ。俺の指にキスしただけで、これだからな。とてもではないが、自
    分で服は脱げないな。
伊藤  :……面倒、ですか? 俺の服、脱がすの……
中嶋  :時間効率が悪いのは確かだ。
伊藤  :……っ……そうですよね……
中嶋  :だが、お前のそういう物馴れない反応は嫌いではない。
伊藤  :本当ですか?
中嶋  :ああ。
伊藤  :なら、これからも中嶋さんが脱がせて下さい。子供っぽいかもしれないけど、俺、中嶋さん
    の手で脱がせて貰った真っ白な自分をあげたいんです。中嶋さんが、好きだから……
中嶋  :ああ、良いだろう。

99 貴方にとってエッチとは?
中嶋  :……啓太、最後に一つだけ訊く。なぜ、お前は俺に抱かれる? お前が俺に抱かれる意
    味は何だ? もっと深くわかり合いたいからか?
伊藤  :……違います……そんな立派な理由じゃないです。
中嶋  :なら、どういう意味だ?
伊藤  :……中嶋さんは昼と夜ってわかりますか?
中嶋  :ああ、眼鏡は掛けているが、目は見えているからな。日の出から日の入りまでが昼で、そ
    の逆が夜だ。
伊藤  :違いますよ……少なくとも俺の瞳には、もうそういう昼と夜はないです。誰かが俺を望み、
    愛してくれなければ、世界がどんなに明るくても何も見えない。暗くて、暗くて息が詰まりま
    す。俺にそれを気づかせたのは中嶋さんです。中嶋さんが俺に光を見せたから……もう何
    も知らなかった頃には戻れない。中嶋さんも少しはその気持ちわかりますよね?
中嶋  :……
伊藤  :だから、責任を取って貰うんです。全部、中嶋さんのせいだから。
中嶋  :随分、勝手な言い分だな。選んだのはお前だろう。
伊藤  :だけど、嘘はつきたくないから。中嶋さん、言ったじゃないですか。俺は質が悪いって。そ
    れ、合ってます。根本的なところで、俺は俺のことしか考えてません……中嶋さんと違って。
中嶋  :お前はまだ子供だからな。
伊藤  :でも、中嶋さんは俺を望み、愛してくれた。
中嶋  :ああ……お前は俺と共に苦しんで知を得る愚者だからな。
伊藤  :……?
中嶋  :啓太、愚かさは悪ではないが、最も罪深い。お前には己を律する知恵が欠けている。
伊藤  :……それって俺が馬鹿だってことですか。確かに中嶋さんに比べたら馬鹿だけど……そ
    んなにはっきり指摘しなても……どうせ、どうせ俺は馬鹿ですよ……中嶋さんの馬鹿……

100 相手に一言どうぞ
伊藤  :……っ……中嶋さんなんて……中嶋さんなんて……馬鹿~
中嶋  :煩い。人の上で泣いたり、喚いたりするな。
伊藤  :だって、中嶋さんが……中嶋さ、んっ……あっ……
中嶋  :……っ……
伊藤  :んっ……っ……あっ……ふ、あっ……中嶋、さん……
中嶋  :啓太、俺に何か言うことはないか?
伊藤  :……馬鹿なんて言って、ごめんなさい……愛してます、中嶋さん……愛してます……
中嶋  :良い子だ……
伊藤  :あ、んっ……っ……あ、ああっ……
中嶋  :啓太……っ……
伊藤  :あっ、中嶋さんっ……ふっ……はあ、んっ……ああっ……


2009.5.29
まだ若い啓太の愛を中嶋さんなら、
きちんと育んでくれるでしょう。
でも、微妙に不安なのは中嶋さんの性格のせいかな。
なお、質問の提供はこちらです。

r  m

Café Grace
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