啓太誕生日会のBBSに投稿しました。
啓太総受けの微妙に和啓風味です。
生徒会と会計部の合同主催による
『伊藤啓太誕生日パーティ』の一場面です。


苺の美味しい食べ方

1 May 2009   Dedicated to K.K


丹羽  :よう、啓太!
伊藤  :わっ……!
遠藤  :王様、いきなり啓太の肩を叩かないで下さい! 大丈夫か、啓太?
伊藤  :うん……でも、フォーク落としちゃった……
丹羽  :あっ、悪い。
西園寺:全く……お前は加減というものを知らないな。
七条  :ええ、落ちたのがフォークだったから良かったものの、ケーキだったら折角の誕生日が台
    無しになるところです。
伊藤  :あっ、そんなに大袈裟なことではないです。フォークはまた取ってくれば良いですから。
丹羽  :よし! 俺が持って来てやる。啓太はそこで待ってろ。
伊藤  :有難うございます、王様。
遠藤  :本当に啓太は優し過ぎるよ。まあ、それでこそ俺の啓太だけど。
中嶋  :遠藤、人聞きの悪いことを言うな。いつから啓太はお前のものになった?
七条  :全くです。勝手な妄想を繰り広げられては皆の迷惑です。ねえ、伊藤君?
伊藤  :えっ!? あの……俺……
遠藤  :……! 迷惑なのか、啓太!? 俺がいると、迷惑なのか!?
伊藤  :そ、そんなこと言ってないだろう、和希。
遠藤  :良かった。
伊藤  :相変わらず、心配性だな、和希は。取り敢えず、ケーキでも……あっ、フォークがないん
    だった。
中嶋  :なら、俺が食べさせてやろう。
伊藤  :中嶋さん、フォーク持ってるんですか?
中嶋  :いや……だが、こうして苺を指で摘んで……ふっ、良い顔だ、啓太……お前がもっと欲し
    いと言うのなら、生クリームもつけてやろう。
伊藤  :あっ……中嶋さん……もっと、欲しい……
遠藤  :中嶋さん、啓太に何をさせようとしているんですか! あっ、どさくさに紛れて七条さんも!
    指に生クリームがついていますよ!
七条  :おや、見つかってしまいましたか。
遠藤  :全く……油断も隙もないんだから。駄目だろう、啓太、あんな手に惑わされたら。
伊藤  :だって、俺、早くケーキが食べたいんだもん。俺の苺がここにあるのに~
石塚  :はい、どうぞ、伊藤君。
伊藤  :あっ、俺の苺! 有難うございます、石塚さん!
遠藤  :……!? 石塚、いつの間に……
中嶋  :……俺に全く気配を感じさせないとはな。
石塚  :美味しいですか、伊藤君?
伊藤  :……はい、とっても! でも、こんなに沢山の苺……一体、どうしたんですか?
石塚  :今日は伊藤君の誕生日ですから、これは私からのプレゼントです。フォークを落としても
    大丈夫な様に爪楊枝も持参して来ました。
伊藤  :ああ、さすが石塚さん……本当に、いつも頼りになります。俺も、何かお礼が出来れば良
    いんだけど……
石塚  :では、私の願いを一つきいて貰えますか?
伊藤  :何でも言って下さい、石塚さん。
石塚  :実は私も先週が誕生日でしたので、この苺をプレゼントとして一つ頂けませんか?
伊藤  :これは元々石塚さんから貰ったものなんだから、一つと言わず幾つでも良いです。あっ、
    石塚さんも一緒に食べませんか? はい、どうぞ。
石塚  :有難うございます……ああ、なかなか美味しい苺ですね。
遠藤  :あ~っ!! 啓太の手ずから苺をっ!!
石塚  :では、私からも……はい、伊藤君。
伊藤  :頂きます……あっ、美味しい~
丹羽  :啓太、待たせたな……って、何だ? 石塚さんと啓太の、あの甘い雰囲気は?
西園寺:丹羽、フォークを取りに行くのに何分掛かっている!
七条  :全くです。この責任は重大ですよ、丹羽会長。
中嶋  :お前が手間取っている間に思わぬ伏兵が現れた。後でお仕置きだな、哲ちゃん。
遠藤  :石塚~、何て羨ましい……あっ、いや、大人気ない真似を……!
伊藤  :……? 皆、どうしたんだろう? 何か様子が変だけど……?
石塚  :恐らく皆さんも苺が食べたいのでしょう。
伊藤  :あっ、そうですよね。こんなに美味しい苺だし。あの……石塚さん、皆にも分けて良いです
    か?
石塚  :ええ、どうぞ。この苺は総て伊藤君のものですから。
伊藤  :有難うございます。本当に石塚さんは優しいですね。じゃあ……はい、和希。
遠藤  :えっ!? 啓太が食べさせてくれるのか?
伊藤  :……嫌?
遠藤  :嫌な訳ないだろう! 喜んで貰うよ。有難う、啓太……ああ、何て美味しい苺なんだ!
伊藤  :良かった。なら、今度は……はい、王様。
丹羽  :お、おう……サンキュー、啓太……うん、美味いな。
伊藤  :はい、西園寺さ……あっ、甘いものは嫌いなんですよね。でも、本当に美味しいですよ、こ
    の苺。
西園寺:そうか。では、貰おう……ああ、啓太の言う通りだな。美味しい苺だ。有難う。
伊藤  :良かった……じゃあ、中嶋さんも大丈夫ですね。
中嶋  :俺は爪楊枝でなく、その指で食べさせて貰う方が良いがな。
伊藤  :もう……そんな恥ずかしいこと言わないで下さい、中嶋さん……はい。
中嶋  :ふっ……まあ、悪くない味だ。
伊藤  :……っ……今、指先に口唇が触れた気がしたけど……気のせいかな。
七条  :どうかしましたか、伊藤君?
伊藤  :あっ、いえ、何でもありません、七条さん……えっと、はい。
七条  :有難うございます、伊藤君……ああ、本当に美味しいですね。
伊藤  :良かった。皆、喜んでくれて。やっぱり石塚さんの言う通り、苺が食べたかったんだな。
遠藤  :啓太の考えている意味とは少し違うけれどな。
伊藤  :うん? 何か言った、和希?
遠藤  :いや、別に。それより、今度はお礼に俺達が啓太に苺を食べさせてあげるよ。その方が
    数倍も美味しく感じられるからね。
伊藤  :本当? わ~い、有難う、和希!
遠藤  :お礼を言いたいのは俺達の方だよ。こんなに可愛い啓太を見れるんだから……
全員  :Happy Birthday,Keita.
伊藤  :有難うございます!
丹羽  :なら、啓太に苺を食べさせる順番を決めるとするか! ここは、やっぱり学年順だな。
中嶋  :当然だ。
西園寺:そんな年功序列が、この実力主義の時代に通用すると思っているのか。
七条  :全くです。
遠藤  :なら、一番実力のある俺が最初だな。
丹羽  :ちょっと待て。どうしてお前が一番になるんだ!
遠藤  :勿論、俺が理事長だからです。実力がなければ、鈴菱の者であっても今の地位にはいら
    れませんから。
西園寺:だが、それは単にお前が私達より早く生を受けたに過ぎないからだろう。それで以って、
    私達がお前より劣ると判じられるのは不愉快だ。ここは啓太自身に決めさせるのが公平と
    いうものだ。
遠藤  :わかりました……ねえ、啓太、啓太は誰からが良い? 遠慮なく言って。
伊藤  :誰からって……俺、別に順番なんて……あっ、でも、年上の人はちゃんと敬わないと駄目
    だから、一番年上の人からが良いな。
遠藤  :なら、俺から―――……
石塚  :では、私からですね。
全員  :……!?
石塚  :私は和希様より年上ですから、一番は私ということになります。その次は丹羽君と中嶋君
    ……
遠藤  :待て、石塚! その順番なら俺は二番目のはずだ!
石塚  :和希様は十六歳ではないのですか?
遠藤  :うっ……!
丹羽  :そういえば、そうだな。お前はまだ十六歳の一年生だからな。当然、一番最後だ。
遠藤  :そ、そんな……
西園寺:ふっ、自業自得だ。
中嶋  :お前はそこで啓太が食われるのを見ていろ。
遠藤  :誰が食べるんですか、誰が!
七条  :そうですよ。寧ろ、食べられるのは僕の指かもしれません。
遠藤  :そんなことは俺が絶対に許さない!
石塚  :和希様、あまり騒がれますと伊藤君に不審がられますよ。
遠藤  :……っ……
伊藤  :和希?
遠藤  :な、何でもないよ、啓太。
伊藤  :本当? なら、良いけど……
石塚  :それでは、どの苺が良いですか、伊藤君?
伊藤  :えっ!? あっ、はい……えっと……じゃあ、これが良いです。
石塚  :わかりました。では……はい、あ~ん。
伊藤  :あ、んっ……っ……んっ……ふっ……
石塚  :美味しいですか、伊藤君?
伊藤  :ああ、石塚さん……もっと……もっと下さい……
石塚  :伊藤君はお強請り上手ですね。苺はまだ沢山ありますから、どうぞ遠慮なく食べて下さ
    い。
伊藤  :ああ、石塚さん……俺、好きです……苺……大好き……
全員  :……石塚……侮れない奴だ。
伊藤  :ああ、俺、こんなに幸せで良いのかな。早く、早く次の苺、頂戴……


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Café Grace
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